築古物件の買取
建築から相応の年数が経過し、法定耐用年数を超えていることも多い築古(ちくふる)物件。買取が難しいとされる理由や、売却のポイントをプロが解説します。
株式会社 翔栄
解説していきます
東京で45年以上買取事業を中心とした不動産業を経営。一般的には不動産会社に買取を断られるような物件においても高額買取を実施。各分野のプロと提携しているため、買取だけではなく、相続時の権利問題など物件の"困った"を包括的にサポートしています。
東京の築古物件の買取事例

入居中でも売りにくい木造アパート
土地93.25坪・建物74.85坪で15戸が入居中という一見条件の良い物件でしたが、築年数が古く、外観の劣化や雑草が目立ちます。修繕費の負担や賃貸契約引き継ぎの煩雑さから買い手が限られる物件です。
翔栄はこちらの物件を現状ママ、入居者との契約も引き継いで買取せていただきました。

新宿区の好立地でも買主が限定される理由
新宿区で10戸入居中、外観も比較的整っている物件。このように条件が悪くない木造築古アパートでも、修繕費や耐震面での不安が大きいため、融資評価は伸びにくい傾向があります。土地59.39坪・建物67.07坪でしたが、現状のままでは購入を検討できる買主層は限定的でした。
翔栄はこちらの物件を現状ママ、入居者との契約も引き継いで買取せていただきました。
放置は禁物。早めの出口戦略が損失を抑える
相続した築古物件をそのまま放置すると建物の劣化が進み、修繾費はどんどん膨らんでいきます。草木が伸び放題になったり設備が故障したりすれば、近隣住民からの苦情や管理負担も増加。空室が増えれば収支が悪化し、売却時の選択肢はさらに狭まってしまいます。早めに出口を決めることが、結果的に損失の拡大を防ぐ最善策です。
翔栄では、建物付きのままや権利関係が複雑な土地でも、自社での民泊運営などのノウハウを活かして買取を検討します。境界が未確定のケースや権利関係が複雑な案件でも、状況整理から丁寧にサポート。入居者がいるアパートも現状のまま相談可能です。
弁護士・税理士とも連携しているため、国庫帰属制度の利用判断や売却時の税務対策まで窓口を一本化できます。最短0日決済にも対応し、買取保証制度で確実な出口を用意します。
築古物件とは
築古物件は法律で明確に定義されているわけではなく、築年数だけで一律に決まるものでもありません。一般的には以下の基準で判断されます。
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税務上の法定耐用年数
住宅用の木造は22年、鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造は47年。この耐用年数を超えた物件が「築古」とみなされることがあります。 -
大規模修繕の節目
外壁塗装や防水工事などは、築12〜15年を目安に実施するのが一般的。これらが未実施だと、買主にとって大きな不安材料となります。設備更新や給排水管の状態、管理履歴なども総合的に評価されます。
築古物件の売却が難しい理由
築古物件は、以下の理由から売却が難しいとされています。
修繕費の負担が買主の判断を鈍らせる
築古物件では、外壁や屋上防水、共用部など、手を入れるべき箇所が時間とともに増えていきます。一般には築12〜15年ごとに大規模修繕を検討する必要があり、築年数が進むほど設備更新の必要も重なります。
買主は修繕費の見込み額を差し引いて価格交渉するため、見積書の提示を求められます。売主側にその準備がなければ商談が進みません。買主側が修繕負担を織り込んで購入すれば利回りが下がるため、購入判断はさらに厳しくなります。
見えない不具合がリスクを高める
築古物件の場合、配管の腐食や雨漏り、シロアリ被害など、表面からは見えない不具合が潜んでいる可能性があります。特に給排水管や電気設備の状態は、内見だけでは判断が困難です。
詳細な調査によってこれら状態の全容を把握しきれない場合、買主は想定外の補修費の発生を警戒することでしょう。もし調査によって不具合が発覚すれば価格の再交渉が入り、最悪の場合は契約が破談になるおそれもあります。
なお、仲介での売却では契約不適合責任が残るため、たとえ引渡し後だったとしても、売主は補修請求や損害賠償を求められる可能性があります。
空室増加で収益性が低下する
投資用の築古物件は、間取りや設備が古いと入居者が決まりにくくなります。空室が増えれば賃料収入が減り、収益還元での評価は下落します。家賃を下げても入居者が決まらない期間が続けば、管理費や修繕費だけが積み上がっていきます。
加えて原状回復費用や広告費も重なり、キャッシュフローはさらに悪化。融資が付きにくい物件となれば、買主層もキャッシュで購入できる層に限定される傾向があるため、売却までの期間も長引きくことがあります。仮にキャッシュで購入できる買主が現れたとしても、利回り確保を優先して強気の条件交渉に出られる可能性があるでしょう。
東京の築古物件を売却するポイント
買取価格の評価方法を知る
東京の築古物件は、一般に「土地の価値」と「賃料収入」の2つの視点から評価されます。
積算評価(土地価値)で決まるケース
東京は土地の希少性が高いため、たとえ建物が耐用年数を過ぎていたとしても、積算評価(土地価値)が価格の軸になります。すなわち、建物価値はほぼゼロで、解体費や残置物処分費を差し引いた上で、土地の正味価値から買取価格が算出されます。
接道条件や用途地域なども考慮されますが、結果として建物が古くても一定の価格で売却が成立しやすい傾向があります。
収益還元評価で決まるケース
投資物件では、現在の賃料が将来収益の前提となるため、満室に近いほど査定額は高くなります。逆に空室が多い場合は、リノベーション費用や募集広告費を見込む分だけ評価は下がります。
ただし東京は需要が見込めるエリアが多いため、再生余地がある物件は極端な下落を避けられる可能性が高いです。賃料水準と東京という立地の強さが、価格の安定性を支えています。
オーナーチェンジ vs 解体、どちらを選ぶべきか
解体して更地で売るか、それとも入居者付きのまま売るかで、費用負担と売却の流れは大きく変わります。
オーナーチェンジ(入居者付き)で売るメリット
入居者付きで売却すれば、解体費の負担を避けつつ、売却完了まで賃料収入を維持できます。
手続きでは以下がポイントになります。
- 賃貸借契約の承継条件
- 敷金・保証金の引き継ぎ
- 滞納や修繕履歴の共有
- 更新条項や賃料改定の取り扱い
- 設備の管理範囲
管理会社や入居者への通知文、契約書類一式を整えることで、引渡し後のトラブルを防げます。
解体(更地)で売る場合の注意点
更地にした場合、自由度の高い土地として検討されやすくなる一方で、売主は解体費を先に負担する必要があります。残置物処分やアスベスト調査が必要になれば、費用はさらに膨らみます。
さらに重要なのが税金面です。建物を取り壊すと住宅用地の特例が外れるため、固定資産税・都市計画税が大幅に上がる可能性があります。仮に税金が大幅に上がり、かつ売却までの期間が延びてしまうと、その負担はかなり大きくなるでしょう。
損をしないための「減価償却」と「売却タイミング」
減価償却の進み具合と税率の切替点を押さえると、手取りの見え方が変わります。売却タイミングの整理が重要です。
長期譲渡所得(5年超)の優遇税率
譲渡所得は「売却価格−取得費−譲渡費用」で計算されます。所有期間が5年超なら長期譲渡所得として税率が低く抑えられますが、5年以下の短期譲渡所得では税負担が重くなります。
所有期間の判定基準は、購入したタイミングから売却した年の1月1日時点。相続の場合は被相続人の取得時期を引き継ぐため、登記簿や契約書類で事前確認できます。
減価償却が完了している物件の考え方
築古物件は減価償却が進んでいるため、建物の帳簿価額は小さくなっていることが大半です。保有を続けても追加の償却余地は小さく、税負担の軽減効果は限定的です。これは売却を検討する一つの材料になります。
なお、譲渡所得の取得費は減価償却相当額を控除するため、売却益が大きく見える場合もあります。建物割合や償却方法によって結果は変わるため、税理士と事前に試算することをおすすめします。
築古物件は「整える」より「早期売却」がおすすめ
築古物件を売却する際には、解体や修繕、税金、入居者対応など、複数の要素が複雑に絡み合います。そのため、個人だけで適切な判断を下すのは簡単ではありません。とはいえ、放置すれば劣化や空室が進み、管理負担は増える一方です。
仲介での契約不適合責任リスクを避けたい方にとっては、買取が有効な選択肢。「売れる形に整える」よりも専門業者に直接買い取ってもらう方が、結果的に早く、かつ高い確率で出口を確保できます。
翔栄では、建物付きのままでも自社活用(民泊など)を見据えて適正な査定を実施。境界未確定や残置物などの課題があっても、これらの整理を想定して買取額を検討します。弁護士や税理士との連携体制も構築済みなので、国庫帰属制度の利用可否や売却時の税務まで窓口はひとつ。最短0日決済にも対応し、買取保証制度も提案しながら売主に早期出口を用意します。
東京の築古物件のポイント
- 都心の一部エリアでは、リノベーション需要がある
- 古民家カフェ・ゲストハウスなど、活用方法によって売却できる
- 空き家対策として補助金を活用できるケースも
東京では、築古物件でもリノベーション次第で価値が向上するエリアがあり、買い手がつく可能性があります。
また、東京都の一部自治体では空き家対策としてリフォーム補助金を設けているため、売却前に活用できる可能性もあります。
ただし、築古物件は耐震性や修繕費用がネックになりやすいため、早めに買取業者に相談し、適切な売却方法を選ぶことが重要です。
築古物件の買取業者の選び方
買取業者に築古物件を売却する場合、以下のポイントをチェックしておきましょう。
築古物件の取り扱いが
得意な業者を選ぶ
買取業者を選ぶ際は、築古物件の取り扱いが得意なところに相談しましょう。公式HPなどで取引実績を確認すれば、業者が築古物件を得意とするかどうか判断できます。価格や相場を知りたい時は、過去の売却事例も参考にしてみましょう。
利用者の口コミと
評判をチェックする
利用者の口コミや評判も確認が必要です。悪評が目立つ業者はトラブルに遭うリスクが高いため、相談や買取依頼は避けておきましょう。ただし口コミ・評判のみで業者を選んではいけません。実績やサポートなど、他の要素も確認したうえで選ぶことが大切です。
サポート内容を確認する
買取業者のサポート内容もチェックしましょう。中には登記などの手続きだけでなく、不用品の処分など付随サービスを提供している業者もあります。どのようなサポートを受けられるのか、相談時に聞いておくとよいでしょう。
買取にかかる時間を聞いておく
1日でも早く手放したい場合、買取までの時間も聞いておきましょう。買取は短期間で築古物件を手放せますが、手続きや引き渡しまでにかかる時間は業者次第です。おおよその目安を聞き、希望がある場合は伝えておきましょう。
築古物件の売却までの流れ
築古物件を売却するまでの流れは次のとおりです。
- 買取業者に相談する
- 買取業者による査定を受ける
- 査定結果を確認し、納得できた場合は売買契約を締結する
- 引き渡しに向けた準備を行う
- 代金を受け取り、物件を買取業者に引き渡す
買取業者に査定を依頼し、価格に納得できた時は売買契約を結びましょう。その後は不用品処分や引っ越しなど引き渡し準備を行い、後日代金を受け取れば完了です。
まとめ:
築古物件の売却が
難しい理由と買取のポイント
築古物件は、設備の老朽化や耐震性の問題、リフォーム費用の高さなどの理由で、一般市場での売却が難しくなりがちです。特に、需要が限られることや、不動産ローンが通りにくい点が大きなハードルとなります。
売却方法としては、リフォーム後に売る、解体して更地にする、現状のまま売るなどがありますが、費用や手間を抑えるなら、買取業者への直接売却がスムーズです。
買取業者を選ぶ際は、築古物件の取扱いやサポート内容、買取スピードを確認することがポイント。まずは査定を依頼し、納得できる条件で売却ができるのかのチェックから始めましょう。